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原口智生監督 『さくや 妖怪伝』
2006/10/18 [Wed] » E d i tほい( ¨)つ<作品メモ>
2000年(平成12年) 8月公開 日本映画 88分
『さくや 妖怪伝』

「この世に神の力及ばざる時、妖魔を持って妖魔を討つ!
公儀妖怪討伐士、榊咲夜!」チャキッ!
原案・監督 : 原口智生 初監督。『帝都物語』(1988年)、平成ガメラシリーズ、で特殊メイク・造形担当。
2000年 『さくや 妖怪伝』 初監督
2001年 『RedShadow 赤影』 特撮監督
2003年 『跋扈妖怪伝 牙吉』 監督
2003年 『キューティーハニー』 特殊メイク
2003年 『陰陽師2』 特殊メイク・造形
2005年 『阿修羅城の瞳』 特殊造形
特技監督 : 樋口真嗣 平成ガメラシリーズ、『修羅雪姫』(2001年)、特撮技術担当。
プロデューサー : 桜井勉
脚本 : 光益公映
コンセプトデザイン : 冬目景 漫画家『羊のうた』、『イエスタデイをうたって』、『黒鉄』ほか。
撮影 : 江原祥二
音楽 : 川井憲次 『機動警察パトレイバー』、『攻殻機動隊』、『イノセンス』ほか。あ、『修羅雪姫』もだ。いや他にもいろいろ(中略)。
てか、この川井憲次さんって一体…。何気にすごい作曲家でいらっしゃるようです。
企画 : 岸川靖
出演 :
公儀妖怪討伐士、榊咲夜(さかきさくや) = 安藤希
妖怪河童、咲夜の弟、榊太郎(さかきたろう) = 山内秀一
公儀御庭番、甲賀忍者組頭、似烏周造(にがらすしゅうぞう) = 嶋田久作
公儀御庭番、伊賀忍者組頭、猿鬼兵衛(ましらぎひょうえ) = 逆木圭一郎
古寺の怪猫(かいびょう) = 絵沢途萌子
人形の娘ハナ = 吉田桂子
旅人、傀儡師(ぐくつし) = 塚本晋也
若年寄、久世大和守重之(くぜやまとのかみしげゆき) = 黒田勇樹
刀匠、橘善之助(たちばなぜんのすけ) = 石倉英彦
咲夜の父、榊備前守芳明(さかきびぜんのかみよしあき) = 藤田弘
語り部 = 竹中直人
大老、井伊掃部頭直興(いいかもんのかみなおおき) = 今はもう亡き丹波哲郎 合掌。
草薙の土蜘蛛(つちぐも)、妖魔の女王(ひめみこ) = 女優、松坂慶子
物語 :
西暦1707年、宝永4年。
駿河の国は霊峰富士が噴火、それを機に地中に封じ込められていた妖魔が解き放たれ巷に跋扈し始めていた。
人の世は荒み、神々の力も弱まっており、草薙の地に遠い昔、橘善之助が妖刀・村正で封じた妖魔の党首・土蜘蛛の女王が、結界を破って日の本六十余州を再び妖怪の手で支配せんと蠢き始めていたのである。
代々公儀妖怪討伐士の家系である榊咲夜の元に江戸幕府より妖怪異変の元凶を絶つべく命令が下る。
妖刀村正の使い手咲夜とその弟太郎(河童)は甲賀伊賀忍者両組頭を引き連れて東は駿河の国へ妖魔退治へと旅立った。
まず、この宝永地震について。
防災アドバイザー山村武彦氏(防災システム研究所)の論文より引用。
>東海、東南海、南海の巨大地震が同時発生。
宝永地震は、宝永4年10月4日(1707年10月28日)、中部、近畿、四国、九州の広い地域にまたがり、東海、東南海、南海のM8.4の巨大地震が同時に発生したと推定されている。
地震による建物の倒壊と津波による被害は甚大なものがあった。
地震の規模はそれぞれM8.4と推定される連続巨大地震の発生である。
その4年前に発生した元禄地震(1703年)よりも更に規模の大きい巨大地震でもあった。
宝永地震による倒壊家屋は、東海、近畿、中部、南部、四国、信濃、甲斐の国々で多く、北陸、山陽、山陰、九州にも及んだという。
特に近畿地方内陸部の揺れは激しく、記録によれば倒壊家屋1,800余戸、死者500余人となっているが、当時の人口からすると甚大な被害といえる。
>津波で大きな被害。
地震による津波は房総から九州にまで至る太平洋沿岸を襲った。
津波は瀬戸内海や八丈島にも襲来した。
津波被害が最も多かったのは高知沿岸、紀伊半島から伊豆半島西岸だった。
伊豆下田では5〜7mの津波が襲来し、912戸のうち857戸が流失し11人が溺死という記録が残っている。
紀伊半島東岸では推定波高5〜10mの大津波が襲来、尾鷲では流失家屋610戸、津波で流され死亡した人は530人余(一説には1,000人を超えたという)。
紀伊半島西岸では推定波高4〜6mの大津波で大きな被害を出した。
徳島沿岸では5〜7mの津波、高知沿岸倒壊家屋5,000余戸、5〜8mの津波で流失家屋は12,000余戸、死者行方不明者2,800人余の大惨事となった。
高知の西隣では約20キロ平方メートルにわたり最大2mの地盤沈下がみられた。
この地震で四国道後温泉では145日間にわたり温泉の湧出が止まるという現象が起きた。
>死者は20,000人を超える?
宝永地震の被害は震害、津波によって倒壊(流失)家屋29,000余戸、死者4,900人余と推定されているが一説には20,000人を超えたともいわれている。
>地震後49日目に富士山が噴火(宝永の噴火)。
宝永地震から49日後の12月16日、富士山の大噴火が起こった。
武江年表によると
「富士山の根方須走り口焼ける(噴火)、
天暗く雷声地震夥しく、関東白灰降りて雪の如く地を埋む、
西南頻りに雷光あり、白昼暗夜の如く成り、行燈排灯をともす。
(中略)この時出来たる山を宝永山といふ」
と記録されている。
*この後、現代の三地震同時発生を想定した防災対策が急務、との提唱。
…と、約300年前に実際かなり大規模な地震と噴火がありました。
映画では映像的な観点からか富士山の山頂からどかーん!と噴火してますが、宝永の噴火は実際は山の中腹からの連続的な噴火でした。
また、「富士山の噴火」は山頂からの噴火よりもその周辺の山麓から噴火することの方が多いようです。
★【富士山の噴火活動について】
ついでに最近TVなどで「前回の噴火から既に約300年の沈黙」とやたら噴火の警告を発する時に枕詞のように使われていますが、その宝永の噴火の前、貞観の噴火はその約840年前、さらにその前の延暦の噴火はその約60年前と噴火サイクルに「300年」をもってきて「噴火するぞー、地震がくるぞー」とTVが煽り文句に使っているのは頂けません。
自然災害に気をつけていく意味では「ありえない話ではない」と知らしめる必要はありますが、どうも「煽りすぎて責任追及されたら困る」みたいな及び腰が透けてみえて歯切れが悪い。
火山列島にある日本ですから、防災については国も地方も民間もしっかり準備しておく必要はありますがね。
☆富士山の噴火☆
資料によると、記録に残る噴火は17回前後に上る。
781年の続日本記の記録以降、平安時代が活発だったが、1083年以降は4回しか噴火していない。
うち延暦の噴火(800年〜802年)、貞観の噴火(864年〜866年)、宝永の噴火(1707年)が三大噴火として知られる。
延暦の噴火は山頂などから激しい爆発と溶岩の流出があった。
貞観の噴火は有史以来最大規模で、北西山腹の標高1424メートルから流れ出した溶岩流は扇状に広がり山野を焼き払った。
青木ケ原や剣丸尾の溶岩地帯はこの時のもの。
宝永の噴火は12月16日午前10時ごろ南東側斜面で始まり、17日間断続的に続いた。
火山灰は当時の江戸まで流されたという。
この噴火の名残は静岡県側の宝永火口と宝永山(2693メートル)に見られる。
★「富士山の噴火について」 ←【富士山Net】より
映画の中では、江戸から箱根辺りまでの道中は結構のんびりと旅していて、富士山の麓、草薙のあたりで地震・噴火の災害+妖怪跋扈によって荒んだ雰囲気になっていきます。
実際、当時の幕府は地震と噴火で被害があった地域について、諸国大名に禄高に準じて修繕費用を拠出するよう命じ、破壊された東海道の修復をしています。
TVで噴火についてやたら脅かすような映像を垂れ流さないで、被害を極力少なくするための知識とかその後の処置について具体的に啓蒙してもらいたいものだよ。
とまあ、そんなことはおいといて。(つ ¨ )つ))
なんだかオカルトB級映画のつもりで借りて観たら、しょっぱなから富士山噴火するし、あれ?結構お金かけてるの?と思いました。
安藤希さんて知らなかったのですが、脇を固める方々が嶋田久作とか塚本晋也とか藤岡弘とか丹波哲郎とか、かなり大御所(キワモノとも言えますがw)です。
リアリティーを追求してるというのではないけども、ああいった時代劇にありがちな型にはまった‘絵’といいますか、マンガで使うような背景で表現する効果(*例えば、咲夜のバックは暗闇なのに逆光に髪が金色に透けているとか、顔は影で見えないのに手元の刀ははっきり見えるとか)演出の使い方はキライではないです。
殺陣とか大好き♪ですし。
どんなに演出でごまかしてもごまかしきれないのがアクションですが、安藤希さん、この映画が初主演の割に頑張ってたと思います。
アクション出身でもないんでしょうに。
監督さんとは平成ガメラシリーズでの顔合わせですから、その後の主役抜擢とはよっぽど気に入ったと思われます。
なんだか時代劇向きなお顔ではあります。
ちょっと前の斎藤由貴みたいな古風なお顔立ち。
この後、結構妖怪モノやアクション系の映画に出ている模様。↓参照。
『跋扈妖怪伝 牙吉』

『ファイト☆ガールズ』

『踊るやくざ 組長は、わたし!?』

『陰陽師安倍晴明』…でもこれは、? How to 陰陽師VTR ?なので見終わった後でTVに座布団投げないでね! ラストに安藤希さんのお・ま・け♪付きだから許してね!…みたいな。

やや、『how to 陰陽師VTR』から監督も代わり予算も増え、映画の雰囲気が出てきたこの『陰陽師 妖魔討伐姫』シリーズがなんと第3弾も出ています。(果たして第4弾は出るのか!?)
がんばれ!安藤希さん!
などなど。
さてさて、お話の続きですが、お、なかなかお金かけてるんじゃん、と思っていたら、冒頭で最初の妖怪【利根川の大河童】と対峙する場面で、
「こんなにお金かけてるのになんで今時着ぐるみ!?」
(観たのは2006年、製作は2000年)
とずっこけそうになりました。
っが、そこは監督以下製作スタッフがガメラシリーズ出身と分かれば納得もいくってもんであります。
なんでもかんでもCGにすりゃいいってもんじゃねーんだよ!
そんなお声が聞こえてきそうではありませぬか?
この調子で、第2の妖怪、【古寺の怪猫】も障子に映る影で老婆から巨大化け猫にへんしーーーん!
そしてチェシャキャットのごとくの着ぐるみ…。
しかし!あなどってはなりませぬ!伊達にガメラではありません。
この化け猫の暴れっぷりがなかなかスゴイです。
余談ですが、この婆さまに化けた猫が行灯の油を舐めるシーンがあります。
なんで化け猫は行灯の油を舐めるのか?と常々不思議でした。
某TV番組で江戸時代の生活について授業式で解説されてたのですが、当時行灯の油は、鰯の油を使ってたんですね!
それで猫が舐めるのか!と合点がいきました。
あ〜〜、すっきりしました。(スッキリ、スッキリ〜!)
そんなこんなでこの他、毛羽毛現とか、三つ目入道、から傘、琵琶牧々、赤鬼、青鬼、二面女、赤子玉、化け地蔵、ぬっぺっぽうなんかも愉快な妖怪として着ぐるみで登場します。
まあいいんです、この辺の妖怪は咲夜おして
「すべての妖怪が悪い妖怪なわけではない」
と共存できる隣人として登場するのですから。(でも河童は退治されちゃってるんですけどね)
映画冒頭で退治された大河童の子供が、その後咲夜に引き取られて育てられ半年で10歳児ほどになったという太郎です。
妖怪で父の仇の子供ですが、咲夜が弟として育てています。
妖怪とはいえ人間と変わらない姿で、しかも公儀妖怪討伐士(幕府お抱えの公務員みたいなもの!?)の定めか厳しくあまり愛想のない咲夜の代わりにとっても愛嬌のある役どころ。
妖怪のくせに妖怪に怯え、咲夜のウシロに隠れて守ってもらってばかりです。
似烏(にがらす)ではないですが、
「こんな役立たずの妖怪、いつまで連れて行く気だ!けっ」
といじめたくなるのも最もです。
でもね、かわいいんですよ、この河童(太郎クン)。
旅の道中は道祖神に花を手向けたり、妖怪たちと別れる時は本当に寂しそうだったり、宿の中で猿鬼(ましらぎ)が似烏をからかうシーンでは笑うのを堪えようとして布団に頭を突っ込んでみたり、見ていてナチュラルにかわゆいです♪
それと対照的なのが、草薙の社から結界を破って湧き出してくる妖怪の党首・土蜘蛛の女王(ひめみこ)、松坂慶子!
いや〜、さすが女優!きれいなのに声も美しいのにめっちゃ迫力あります。
「これより、霊峰富士は崩壊する!」ばぁーーーん!!
紅白歌合戦の小林幸子や美川憲一も真っ青の衣装でしかも巨大化してます!
さすがガメラです!
妖怪も変身する時はでかいです。
もうはっきし言うと、この映画で一番オイシイのはこの土蜘蛛の女王・松坂慶子でしょう。
衣装からしてほかの誰よりも手間もかかり、変身も優しい妖怪のお母様から、正体を表した女王、さらに地から湧き出した巨大土蜘蛛、さらにさらに背中から足をにょきにょき生やした最終変化まで多様で、化け猫の比ではありません。(そして多分衣装代も)
巨大化したあとの暴れっぷりも素晴らしいです。
もう勝手に最優秀助演女優賞を差し上げます。
もちろん、ここでこそガメラで培った巨大妖怪を巨大に演出する技術をいかんなく発揮しています。ほんとに迫力満点です。
こえーーよ!松坂慶子が。
すでに地震でほとんど倒壊しているはずの町並みが綺麗に残っているとかそんな突っ込みはよしましょう。
江戸情緒たっぷりの町屋が、巨大松坂慶子にばんばん壊されていきます。
巨大化すると、なんとか光線を出してしまうのは何故なんでしょう?
すでに妖怪の範疇を超えてしまっているような気もしますが、そんなことは気にしません。
この辺りの効果音楽♪が、またすごくいいのです。
川井憲次さんて、あまり気にしたことがなかったんですがかなりすごい作曲家ですね!
手がけた映画音楽に『機動警察パトレイバー』、『攻殻機動隊』、『イノセンス』、『修羅雪姫』他にもいろいろ(中略)。


あら、もう、何の紹介なんだか。ええ、女の子が刀振り回すお話、大好きですねぇ。
『修羅雪姫』はB級映画の中でも特上のお気に入りですがこれはまた後ほど。
巨大土蜘蛛の女王に苦戦している姉・咲夜を助けるために河を越えて土蜘蛛の女王の前に立ちはだかる太郎。
「坊やではない!榊咲夜が弟、公儀妖怪討伐士…榊太郎だ!」
おお、あの弱虫の太郎がっ!…と私まで胸が熱くなってほろりときます。
最後はまあハッピーエンドなのですが、エンディングの曲がいきなり♪J−POPで、んんん(‐"‐)!?ときましたが、妖怪たちと曲にあわせて踊る太郎がかわゆいから許す。
…なんてふんふん♪とクレジットを観ていると、
♪
電子光学合成…
電子立体動画…
電子作画…
…
…はっ!CGってこと!?
3Dとかデジタル映像とか?
いやはや、日本語にすれば確かにそうなりますか。
…
地割れアドバイザー
…て何(??)
ははは、松坂慶子が登場するシーンのとこか?
♪
応援……京極夏彦…ほうほう、妖怪モノだものね。
庵野秀明…『エヴァンゲリオン』繋がり?それとも『キューティハニー』の関係かしら。

ははは、この実写版『キューティーハニー』もしっかりB級映画ですが、もう大っ好き♪
もう及川ミッチー最高!
市川実日子もいい味だしてるてかスキ。
何より佐藤江梨子のコスプレ最高!
てーか衣装デザインに安野モヨコ、寺田克也、貞本義行とマンガ・アニメヲタが泣いて喜ぶラインナップです。
大島渚…はてどんな関係が?
♪
資料…河鍋暁斎記念美術館…ふむふむ妖怪絵といえば河鍋暁斎だものね。
うがお!ひゃああぁ!♪
挿入歌「月の光の子守唄」
作詞 : 光益公映
作曲 : 川井憲次
歌 : 松坂慶子
ふんふんこの歌って子守唄として名曲よね〜。
やっぱすごいわ>川井憲次。
松坂慶子って歌も上手いんだなぁ。
河童の太郎が白目むいてマジで眠りに落ちてたし。
♪
エンディング「地平線」
作詞・歌 Chiaki
ああ、この声千秋か!
そういえば千秋ってこの頃(2000年)まだ結婚してないっけな。
ふんふん♪
作曲 木暮武彦
ふんふん♪
ふん?
作 曲 木 暮 武 彦
♪
こ ぐ れ た け ひ こ ?
シャケーーーーッ!?
きゃあああぁぁあああー!?
何やってんのーーーーっ!?!こんなところでぇええっ?!?(((@∀@;)))あわわわわ。
♪
この映画で一番度肝を抜かれました…_| ̄|○。。。
オマケ
レッドウォーリアーズ
木暮武彦

まさかこんなトコロで再びお目にかかれようとは…。
それにしても千秋とはねぇ…。
なんとなくノッコと似た系統の声ってのが泣けるなぁ(T-T)。
あら、チエカジウラさんとも離婚したのかぁ…。(全くもうこのヒトは…)
つーか、今何やってらっしゃるの!?
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